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作家名曾我蕭白作品名松に親子鶴(巣鶴図)サイズ紙本水墨 本紙巾28.8×竪130.6cm 総丈巾42.3×竪203cm[解説]仙境深く、松の巨木の遥か上空、一羽の美しい鶴が羽根を広げ風に舞っています。曾我蕭白といえば奇矯で毒気のある神仙の絵などを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし蕭白はその抜群の筆捌きと墨使いの技術、空間構成力を駆使し、山水や花鳥動物などを題材に静謐で気品のある作品も多く描きました。
本図は伝統的な「松に鶴」という画題ではありますが、その構図は異色のものです。現代においても写真に用いられる技法と共通するところがあります。作中でまず目を惹きつけられるのが、輪郭線を用いて繊細にフォーカスされた鶴です。複雑に捻った姿勢から、鶴は広げた羽根に風を受けてゆっくりと弧を描き、松の枝を目指して降下してくるのが想像されます。いっぽう、鶴に対して松は薄墨を用いた速筆の没骨で描写され、写真で言うところの前ボケのような効果を生み、画面に深淵な奥行きをもたらします。松はわずかに枝先のみが描写されますが、ごつごつとした木肌と絡まる蔓が年輪を重ねた巨木であることを告げています。澱みなく走らせた筆運びによって、見る者の目線はさらに濃墨で描かれた枝先へと導かれ、柔らかい松葉のこんもりと茂っているのが鶴の巣であること、そしてその中に愛らしい四羽の雛鳥が身を寄せあい、親鶴に餌をねだっているのに気づきます。掛幅という限られた形を利用した巧みな空間構成の中に、小さきものの営みと雄大な自然、仙境の神秘性と日常にある情愛、静けさの中の動感、雅と俗といった対照的な事象を墨一つで描き出す曾我蕭白という画家の魅力は、「奇想」などという言葉では言いつくせないものです。
唐の時代から詩に詠まれ、吉祥のモチーフとされてきた「松と鶴」ですが、実のところ鶴はその足の形から木に止まることができず、鶴が松に巣を作る、というのは空想上のことです。また、通常卵を産む数は二個で、いちどきに多数の雛が生まれることもありません。しかし長寿をことほぎ、子孫の繁栄を願うという観念が、常緑の松と鶴の気高く気品ある姿を結びつけたのでしょう。[略歴]曾我蕭白 (そが しょうはく)1730年~1781年(享保15~天明1)江戸中期の画家。名は潔明、別号を輝雄・暉一・輝鷹・如鬼・師龍・虎山・鸞山・祠邨・鬼神斎・蛇足軒。京都の商家出身。十代で家族を失い、二十代後半には画業を生業とする。一説に高田敬甫に画を学んだと言われる。曾我蛇足・雪舟の画風を慕って蛇足十世を自ら名乗る。奇矯なデフォルメ、強烈な色彩や明暗のコントラスト等特異な画風の仙人画や故事人物画で知られるが、山水花鳥人物全般における確かな表現技術や緻密さと大胆さを併せ持つ墨づかいは抜群の巧さをみせる。
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